【なぜ】名前の登録間違い多発

こんにちは、カカドです。
今日はブラジル人の名前の登録間違いについて書きます。

何それ?という感じですが、名前を登録するときに「ちょっとスペルが違うんだけどな、でも登録されちゃったな」みたいなことがあるようです。

例えばこんな感じ。

日系人の「うつみさん」→「うとぅみさん」に

100年以上前から日本からブラジルへ移民した人がたくさんいて、今では日系人口は約200万人と言われているのです。その日本移民が名前をブラジルの役場に登録するときは一苦労でした。ヨーロッパからの移民と比較して、ブラジル人にとって聞いたこともない名字をアルファベットを使って登録する必要があったからです。例に挙げた「うつみ」はローマ字だと「UTSUMI」になりますよね。この「S」まできちんと登録されず、結果「UTUMI」として登録、ローマ字読みだと「うとぅみ」になった訳です。

*ちなみに非ヘボン式だと、「TU」は「つ」と言う読み方らしいですが、国内外でこの読み方を使っているところは限られているようです。

「ファビオ(Fábio)」→「ファビーオ(Fabio)」に

イタリアやブラジルに多い名前、「ファビオ」さんですが、ちょっとしたアルファベットの違いで発音が変わってしまうのです。例えば、「ファビオ(Fábio)」という風に「a」の上にちょこっと点がある「á」が正しい名前。ただ、単純に役場の人が点をつけずに登録してしまうというミスをしたため、名前が「ファビーオ(Fabio)」になり発音が変わってしまいます。これは100年前の移民がどうこう、とかいう話ではなく、30代の友達の話です。

こういう風に、移民の国で名前を登録するとなると、役所で登録を担当する人も正解がわからず、ミスしたとしてもミスなのかも分からない。ということがよくあります。また、歴史を遡れば遡るほど、役所で担当する人がどこの国のルーツの人なのかによっても、スペルの癖が出てしまい、’登録ミス’が起きてしまう可能性があるのです。

例えばこんな感じ。

種類が多すぎる「デ・フィリップス」さん

ブラジル人と結婚し、自分の名字に「デ・フィリップス(de Filippis)」という相手の名字を追加することになりました。これはヨーロッパ中至る所で見られる名字のようですが、元はというとイタリアの名前でした。ただ、ヨーロッパ中で見られるとはいえ、スペルは国によって違います。

例えば、Filippisの部分がこうなります。
英語→Philips、フランス語→Philippe、オランダ語→Flipse

発音は似ていそうですがスペルは違います。一口に「フィ」と書こうとしても、言語によって「フィ」の書き方が違うのです。なので、ブラジル人で名字が似ている人同士の間の話を聞くと、「本当は同じ名前なんだけど、なんかスペルが違うんだよねー」ということらしいのです。

日本の名字についても、こんな感じで何悶着もあるものなのでしょうか。ブラジルの名前の登録間違い、こんな感じ。

おしまい。

おまけ


ラーメンを「ramen」と書くか「lamen」と書くかの違いみたいなものですかね?