やる気を失った時、ブラジル人はどんな言葉をかけてくれるのか。

こんにちは、カカドです。
今日は「がんばる」の考え方について。私はよく日本語の授業で「しゅくだい、がんばってね。」と生徒に言うのですが、これまでポルトガル語で「がんばる」を意味するいい翻訳を見つけたことがありません。この「がんばる」の概念は日本独特なのかなと思ったので、その辺りを書いてみます。

小さい頃から「がんばれ」と何回も言われて何回も言ってきた気がします。勉強をするときも、部活をするときも、掃除をするときも、何か少し力を入れてしないといけない時は必ず「がんばれ」がついてきますよね。大人になってからもです。「仕事、がんばってね」とか、「運転、がんばってね」とかいろいろ場面で使いますよね。

ブラジルではどうでしょう?ブラジルでは「がんばって」の代わりに「良い仕事を(Bom trabalho)」とか「良い旅行を(Boa viagem)」のように「良い〇〇を」と言う言い方をします。相手がうまくいくことを祈っている感じですね。自分が「がんばる」「がんばらない」関係なく、その物事自体がうまくいきますように、というような意味がありそうです。

じゃあ、やる気を失くした時はどうでしょう?日本だと、やる気を失くして落ち込んでいると「まぁ、今はゆっくり休んだら?そのうちやりたくなるよ」みたいな声かけをしますかね?私だったら、そんな感じで言っている気がします。

ブラジルだとどうでしょう?

ちょっと考えて思い返してみたのですが、あまりやる気を失くさない気がします。それに、根を詰めてしんどくなって倒れるまでやる、みたいな生き方をここではあまり見ない気がします。「仕事にやる気がないのでは?」と思うかもしれませんが、そういう人ももちろん見かけますが、真面目な人はどこでも真面目で、全体がそう、ということでもなさそう。「やる気を持って」を言い換えると「根性論でがんばれ」かなと思うのですが、そんな空気感が社会全体的にあまりないので、「やる気を持つ」がデフォルトではなさそうです。

良くも悪くもですね。息抜き上手といえばそうですし、根気がないといえばそう。日本と比較してどちらかを非難する必要はないですが、いろんな考え方といろんな生き方があることを知って、ちょっとだけ楽になれた気がします。

おしまい。

おまけ


息抜きといえば、お酒もたまにはいいですね。ブラジルの冬はホットワインを飲みます。ドイツ系移民の文化です。