【週3稽古】ブラジルの剣道 その1

こんにちは、カカドです。
今日はブラジルの剣道について。日本の友達とテレビ電話をして「毎日どんな感じで過ごしとん?」と聞かれて、「日本語の授業して〜、週に2~3回剣道して〜」というと、「ブラジルって剣道あるんだ!」と驚かれます。そうなんです、ブラジルにも剣道あるんです。今日はブラジルの中でも、私の住むクリチバ市の剣道について書いていきます。

まず、私の住んでいるクリチバ市には剣道のグループがあります。所属しているのは20人くらい。稽古は週に3回程度で、毎度集まるのは6~7人くらいです。所属しているメンバーの段位は四段2人、三段4人、二段2人..というような感じ。クリチバに、今は’先生’と呼べる人がいないので、コロナ前は数ヶ月に一度先生を市外から呼んでいました。

さて、日本の道場とはどこが違うのでしょう?

まず、剣道を始める理由について。日本であれば、「中学の部活で選んだ」とか「お父さんに強制的に始めさせられた」とか、剣道が身近な環境にあるので始めやすいと思います。でも、ブラジルは剣道の認知度が低く、「何か知っていたんだよね」とか「学校の選択授業であったから」みたいなことにはなりません。ひとつあるとすれば、日系人の家族で「親や親戚が剣道をしていたから、小さい頃に始めた」というパターンはあります。でもそれも少数派。ブラジル人の多くは、「侍について知りたかった」とか「日系イベントのステージで剣道を知って、面白いと思った」とか「武道をしてみたくて」という人が多いかな、と思います。剣道を「かっこいいけど、何かたいへんそうで、何かくさいもの」ではなくて、「かっこいいもの」と考えます。でも、始める勇気がすごいですよね。

次に、剣道の定着率について。定着率、とても悪いです。いろんな理由があると思いますが、外から見える剣道とのギャップがあると思います。というのも「剣道は何かかっこいいもの」だと思いますが、その’かっこいい’に辿り着くまでに何年も何十年もかかります。数ヶ月である程度上達する、みたいなものではないです。最初は摺り足の練習で足の皮が毎稽古擦りむけて、稽古の終わりには竹刀を握るので精一杯、というような地味で大変な期間があります。字面だけ見ると、どうして剣道を続けてこれたのか..と思ってしまいますね。とにかく、最初の壁を乗り越えるのが結構大変です。その部分で、「どうしてこんな地味な稽古を繰り返さないといけないのか」「どうして姿勢正しく先輩の言うことを聞かないといけないのか」「どうして気合いを出さないといけないのか」「そもそも気合いってなに?」と疑問だらけの期間があり、そこでやめてしまう人が肌感覚で9割くらいです。でも、20年ほど続けているメンバーもいますし、ハマる人はハマるのが剣道ですね。

最後に、時間について。日本の道場も色々あるかもしれませんが、始まる時間がちょっとルーズ。遅れたとしても特に「あ、遅れてしまった..なんか悪いな..」という雰囲気はあまりありません。もちろん、仕事で遅れたとか交通渋滞で遅れたとか色々ありますが、ブラジル社会全体的に「時間に遅れることがよくない」という考え方があまりないので、剣道の道場であってもそんな感じです。ここだけかな?と思ったのですが、そうでもなさそう。少なくとも「10分前行動!」みたいな考え方は日系社会にもなさそうです。すみません、実は、最近遅刻しがちです。直します。

ブラジルの中でも私の住むクリチバの剣道、こんな感じ。別の回で、ブラジルの剣道の歴史についてざっくり書いていきます。

おしまい。

おまけ


最近の稽古。久しぶりに結構人が集まってみんな楽しそうでした。