【サンバ3】カーニバルは陽気なだけじゃない

【サンバ3】カーニバルは陽気なだけじゃない

こんにちは。カカです。

このところサンバについて何回か書いてきました。サンバはどこから来たのか、サンバにはどんな種類があるのか、前回のものも良かったら読んでもらえると嬉しいです!

ということで、今回のテーマはカーニバルのサンバ。の中でも、「カーニバルってただ楽しい曲を陽気に踊っているだけじゃないらしい」ことについて書いていきます。

明るい曲だけじゃない?

世界最大級のお祭りで、あんな派手な格好をして踊っているから、きっと明るくて楽しい曲を演奏しているんだろうと思いきや、意外とそうでもないらしいんです。

例えば、2024年のSalgueiro(サウゲイロ)というチームでは、「インディオ(先住民)」がテーマとなりました。インディオはブラジルが’発見’される前から住んでいた民族の総称のこと。今も古くからの伝統的な暮らしをする人たちもいれば、市街地で’普通’の暮らしをする人たちもいます。

しかし、インディオが守ってきた土地や伝統は、違法採掘者により壊されつつあります。インディオの土地に金があり、それを狙う違法採掘者は暴力で侵害し、水銀で水を汚しているらしんです..。しかもそれをボルソナーロ元大統領は支援していたとか(よくわからないけど)。そんなこんなで、社会の中で弱者の立場となっているインディオをテーマに、問題提起をしたのです。

どうしてカーニバルのサンバは社会課題を提起しているの?

どうしてカーニバルのサンバは社会課題を提起しているのでしょう?この問いの答えは、サンバのルーツを考えることで納得できるんじゃないかなと思います。

サンバはアフリカルーツ、つまり、奴隷としてブラジルに連れてこられた祖先たちにルーツがあります。その子孫の中には今も貧困層に当たる人が多くいます。
というのも、奴隷制が終わったのは1888年(最近?ですよね)。奴隷制が終わったからと言って、すぐに奴隷だった人が仕事をもらえて住む場所を見つけられるかと言ったら、そんなに簡単なことではありませんでした。差別・偏見があり、普通の仕事にはつけず、住む場所も見つけられず、結局ファヴェーラ(スラム街)に貧困層の人たちが集まり、その暮らしが何世代も続いているのです。貧困の連鎖、ということですよね。

そんな人たちがカーニバルを通して訴えるもの、それは社会への主張・怒り・不満、そういったものでした。あ、全部が全部じゃないですけどね。

ということで、次回は今年のテーマ曲を一つ深掘りしてみようと思います。(できるかなー)

おしまい。

おまけ


分かりにくいですけど、真ん中で掲げられているのはルーラ大統領。サンバの聖地(Pedra do Sal)にて、大統領当選が祝われていました。というのも、この人は分かりやすく「弱者の味方!」を全面に打ち出したいわゆる左派で、サンバコミュニティにも圧倒的に支持されています。好きな音楽で政治の志向性も結構分かるみたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です