【ポルトガル語】スペイン語とどのくらい似ているの?

こんにちは、カカドです。
今日はポルトガル語について。日本語の授業で文字を説明する際、「ひらがなは中国の漢字をもとにつくって、カタカナはどうこうで、漢字はどうこう..」と生徒に教えると、「じゃあ日本人は中国語結構理解できる?」と聞かれます。「似ている漢字もあるから意味を当てられる時もあるけど、発音は全く違うよ。あと、韓国語は文字も発音も違うよ。」と答えると、近い国なのになんで?と不思議がられます。うーん、まぁ南米の歴史と東アジアの歴史は全く違うからねー、と私もしっかり理解していないので簡単に説明をします。

確かにそう、南米やヨーロッパで話されている言葉は日本人からすると本当に似ているのです。それはローマ帝国がヨーロッパを支配していた時、現在のスペイン・ポルトガルの地域でもラテン語が話されていたので、元々は同じ言語、そこから各地域の方言が発展してスペイン語・ポルトガル語として確立されたのです。

ただ、日本人からすると「似ている」があまり理解できない気がします。ポルトガル語を習ってから何となくその意味が分かってきました。

例えばスペイン語とポルトガル語。どれくらい似ているかというと、ブラジルの大学でいきなり「この文献を読んできてね〜」と言われて、文章をちゃんと見るとスペイン語だったり。「この人のポルトガル語難しいな」と思ったらスペイン語だったり。日本語で例えるのが難しいのですが、どんな風に似ているかというとこんな感じ。

文字が一緒

ポルトガル語とスペイン語、文字は英語のアルファベットを使います。たまに、アルファベットの上にアクセント記号がついていますが、文字は同じです。これはイタリア語もフランス語もドイツ語などヨーロッパ言語の多くがアルファベット(もしくは微妙に違うくらい)なので、まず文字を習う必要はないですね。

文法が似ている

日本語の文法の順番は「私はテレビを見ます(SOV)」ですが、ポルトガル語は英語と同じく「私は見ますテレビを(SVO)」です。スペイン語、その他ヨーロッパ言語も知る限りではこの順番です。そこも混乱しませんね。また、日本語のように「は」とか「を」とか助詞が散りばめてある感じではなく、動詞が助詞「を」の働きも巻き取ってくれているので、見た目がよりシンプルです。

発音が似ている

ポルトガル語、発音の細かいところを無視すればカタカナ読みでなんとかなる言語。例えば、スペインを意味する「エスパーニャ(Espanha)」。読み方の法則が分からなくても、「読め!」と言われればなんとか頑張れば読めちゃいませんか?スペイン語もどうやらそんな感じみたいです。

単語が似ている

もうここまで来たら同じ言語で良いのでは..と思ってしまいそうになりますが、それは個性を失ってしまうのでだめです。例えば、ポルトガル語で学校を意味する「エスコーラ(escola)」 。スペイン語であれば「エスクエーラ(escuela)」。似てるぅ。羨ましい..。ちなみに英語なら「スクール(school)」!全てギリシャ語の「スコレー(schole)」が語源になっています。脱線しましたが、こんな感じで似ている単語が数多くあります。

何となく似ている感がお分かりいただけましたでしょうか?ただ、逆に言うと、かなり近いからこそ違いをはっきり分かった上で話すのが逆に難しいらしい。スペイン語母語話者がポルトガル語を話そうとすると、どうしてもスペイン語訛りから抜け出せず、ブラジルのネイティブのように話すのはかなり苦労をするそうです。

まぁこんな感じで、南米の言語、ヨーロッパの言語、とても似ています。ヨーロッパの人で「3ヶ国語話せます」みたいなマルチリンガル以上の人、たくさんいるみたいですけど、言語が似ているからこそ比較的簡単にその域に達するのかもしれないですね。

おしまい。

おまけ


商品情報もポルトガル語・スペイン語の両方で記載があるのをよく見かけます。赤がポルトガル語、緑がスペイン語。字面も何となく似ていますよね!